連絡事項

授業の目的

自然科学のみならず工学のさまざまな分野で、現象を表現・解析する手段として微分積分学の知識は欠かせない。
微分積分学の概念・計算技法を身につけるために、複素関数を対象とした微分法・積分法について学習する。基礎的な計算技法に習熟するとともに、留数定理を用いた実積分への応用も理解する。

達成目標

  1. 複素数の計算ができ、その計算の複素数平面における意味を説明することができる。
  2. 複素数列の極限を求めることができる。
  3. 複素関数の正則性を理解し、正則関数の導関数を求めることができる。
  4. 複素積分を理解し、積分計算ができる。
  5. コーシーの積分定理や積分公式を理解し、それを利用して積分計算ができる。
  6. テイラー展開・ローラン展開を求めることができる。
  7. 留数定理を理解し、それを実積分の計算に応用できる。
以上の目標を学生が達成できるように、講義を中心とした授業を行う。

科目の位置づけ

授業の予定と記録

第1回 9月 25日(月) ガイダンス
複素数とその演算  第3部 第1章 §1 p.116-117 
第2回 10月 2日(月) 共役複素数, 複素数平面  第3部 第1章 §1 p.117-121  課題:p.121 問7
16日(月) 出張のため休講
第3回 23日(月) ド・モアブルの定理  第3部 第1章 §1 p.121-122  課題:p.122 問10
第4回 11月 1日(水) $n$乗根  第3部 第1章 §2  課題:p.125 問題1
第5回 6日(月) 複素関数  第3部 第1章 §3 
課題問題. $w=\dfrac{1}{\bar{z}}$ の実部と虚部と求めなさい.
p.131 演習問題III-1[A] 5(1)〜(3) および (4)(5)のどちらか1つ
第6回 13日(月) 正則関数  第3部 第2章 §1 
課題:p.134 問1, p.135 問題2
第7回 20日(月) コーシー・リーマンの方程式と正則関数の導関数  第3部 第2章 §2 , 指数関数  第3部 第2章 §3 
課題1:p.131 問題1
課題2:複素関数 $f(z)=\cos(z)$ の導関数を求めよ.
第8回 27日(月) 線積分  第3部 第3章 §1  ※レポート課題 ヒント
課題1:p.154 問1
課題2:p.154 問1(1) に関連し, (i) p.155 例題3の曲線 $C_1, C_2, C_3$ に対して, $\int_{C_1}z\,dz$, および $\int_{C_2+C_3}z\,dz$ を求めなさい. (ii) $C' : z(t)=(t-1)^2i-t+1$ に対して, $\int_{C'}z\,dz$ を求めなさい.
【補足】$C$, $C_1$, $C_2+C_3$ はすべて始点と終点が同じ曲線である. 例題3の結果から, 始点と終点が同じでも, 経路が異なれば複素積分の値は一般には異なる. しかし, 課題の関数の場合はすべて積分値は一致する. また, $C'=-C$ であるから, $\int_{C'}z\,dz=-\int_C z\,dz$ である.
12月 4日(月) (体調不良により休講)
第9回 11日(月) 不定積分, 単一閉曲線に沿った複素積分  第3部 第3章§1 
課題:p.168 演習問題III-3 1(2), 2
第10回 18日(月) コーシーの積分定理  第3部 第3章 §2 
課題:p.163 問題 1
第11回 25日(月) コーシーの積分公式  第3部 第3章 §2, 3  ※レポート課題
第12回 1月 15日(月) グルサの定理  第3部 第3章 §3 p.167 
これまでの復習
23日(月) 期末試験問題 | 解答 | 得点分布

教科書・参考文献について

評価について

授業の欠席について

試験の得点分布と評価など